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石綿訴訟 国が控訴…厚労相「論点明確にするため」(毎日新聞)

 大阪府泉南地域のアスベスト(石綿)工場の元労働者らが国に健康被害に対する損害賠償を求めた集団訴訟で、政府は1日、国の責任を初めて認めた大阪地裁判決について控訴した。

 仙谷由人国家戦略担当相は1日の閣議後会見で「昨夜の段階で、法務省に控訴手続きを取るようにという指示をした」と明らかにした。5月31日には「闘病生活を送っている人には誠に申し訳ないがご理解いただきたい」と述べていた。

 厚生労働省と環境省は控訴を断念する方向で調整に入っていた。方針転換に長妻昭厚労相は会見で「いろいろと議論はあったが、判決の中で明確にしなければならない論点があり、控訴することになった」と述べた。さらに、控訴は解決を長引かせることになるのではとの質問に「内閣全体で議論し解決の急がれる問題だ。(国)全体の(石綿被害の)中でどう対応するのか、論点を明確にする上での控訴。今後とも取り組むべき大きな課題だと認識している」と苦しげに答えた。

 一方、小沢鋭仁環境相は「控訴はするが、早期救済に全力を挙げるのが内閣全体の方針」という仙谷国家戦略担当相の意向を明らかにした上で、救済策全体を見直す中で控訴取り下げもありうるとの認識を示した。

 判決は、旧じん肺法施行(1960年)以降の被害に国の不作為責任を認め、原告26人に計約4億3500万円の賠償を命じた。【小山由宇、東海林智、江口一】

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